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甲状腺は血中にホルモンを分泌し、新陳代謝を正常に保ちます

甲状腺は首の前側、喉仏のすぐ下にあります。蝶が羽を広げたような形で気管を包み込むようにあり、たて4cm、厚さ1cm、重さ15gくらいの小さな臓器です。正常な甲状腺は柔らかいので外から手で触ってもわかりませんが、腫れやしこりが生じるとわかるようになります。

甲状腺の働き

甲状腺は、食べ物に含まれるヨウ素を材料にして「甲状腺ホルモン」を作り、血液中に分泌するところです。甲状腺ホルモンには身体の発育を促進し、全身の細胞の新陳代謝を盛んにする働きがあり、私たちが元気に生活するためになくてはならないホルモンですから、多すぎても少なすぎても支障をきたします。甲状腺の働きが強すぎると新陳代謝が促進されすぎて身体は消耗傾向になり、逆に、甲状腺の働きが弱まると新陳代謝が低下して身体機能も低下気味になり、体調が悪くなってしまいます。

甲状腺疾患と症状

甲状腺の病気でもっとも多いのは、ホルモン分泌異常です。

■橋本病(慢性甲状腺炎)

甲状腺ホルモンの分泌が少ない甲状腺機能低下症で最も多い病気は、橋本病(慢性甲状腺炎)です。甲状腺(のど仏の下あたり)が腫れる、倦怠感、足のむくみや体重が増えやすくなる、寒がり、便秘、眉毛が薄くなる、皮膚が乾燥しやすいなどの症状が出ます。血液検査ではコレステロールの値が高くなります。
しかし、橋本病の半分くらいの患者さんの甲状腺ホルモンは正常で、このような症状のない方もいます。

■バセドウ病

甲状腺ホルモンの分泌が多い甲状腺機能亢進症で最も多い病気は、バセドウ病です。甲状腺や眼が腫れる、動悸、ふるえ、食欲が増えて食べるけど体重が減る、イライラ感、暑がり、下痢などの症状が出やすくなります。

受診する科と検査

下記項目で、4つ以上当てはまるものがあったら、一度血液検査を受けましょう。

甲状腺に異常を感じたら内科、中でも内分泌内科を受診するのがよいでしょう。特に症状はなくても、健康診断や人間ドックなどで甲状腺疾患の疑いと診断された場合は、早めの受診をおすすめします。
甲状腺疾患のホルモン異常が疑われた場合は、一般的には血液検査で甲状腺ホルモンや自己抗体を測定したり、超音波検査で甲状腺の大きさ、腫瘍の有無、血流を調べたりします。
甲状腺の腫瘍が疑われた場合は超音波検査を行い、その結果によっては甲状腺に針を刺し組織を調べる検査が必要になることがあります。