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慢性的なかゆみ・発疹にお悩みの方へ　― ゾレア（オマリズマブ）による新しい治療 ―

西原セントラルクリニックの　下山　です。 今回は、ゾレア（オマリズマブ）による慢性蕁麻疹の治療についてご紹介します。

「かゆみや発疹が何度も繰り返す」
「原因がわからないまま長く続いている」
──それは特発性慢性蕁麻疹かもしれません。

抗ヒスタミン薬を使っても6ヶ月以上症状が続く場合、ゾレア（オマリズマブ）という新しい治療が効果を発揮することがあります。

適応は12歳以上の方です。

🔬ゾレアとは？

ゾレアは、アレルギー反応の中心的な役割を持つIgE抗体の働きを抑える「生物学的製剤（バイオ医薬品）」です。
従来の薬では十分に改善しなかった慢性蕁麻疹の症状を、体の内側からコントロールすることを目指します。

💊治療の流れ

1. 1）診断と適応確認：問診・検査を行い、抗ヒスタミン薬で改善が見られない場合など、治療の適応を判断します。
2. 2）初回投与（院内で実施）：安全性を確認しながら、クリニック内で皮下注射を行います。
3. 3）継続治療（月1回注射）：多くの方で数回の投与後に改善が見られます。2回目以降は自己注射も可能で、通院は2ヶ月に1回が目安です。

🌈ゾレアの効果

効果のあらわれ方には個人差がありますが、数日から2週間ほどで症状の軽減を実感される方もいます。
臨床研究では以下のような改善が報告されています：

• ・かゆみの軽減
• ・発疹の出現頻度の減少
• ・睡眠の質や生活の質（QOL）の向上

「長年悩んでいた蕁麻疹が落ち着いた」と感じる方も少なくありません。

⚠️注意点

• ・効果には個人差があります。
• ・医師の診断のもとで、保険適応条件を満たす必要があります。
• ・注射後に一時的な倦怠感や頭痛を感じる場合があります。
• ・ゾレアは高価な薬剤で、3割負担の方で1回あたり約12,000円（薬剤費のみ）のご負担です。

🏥当院の取り組み

西原セントラルクリニックでは、アレルギー専門医が中心となり、患者さん一人ひとりの症状・生活環境に合わせた治療を行っています。
ゾレア治療に関する疑問や不安がある方は、どうぞお気軽にご相談ください。

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このコラムを書いたのは…

下山 直登 医師（理事長 / 内科全般・呼吸器・アレルギー科）

【主な経歴】
1986（昭和61）年 広島大学医学部医学科卒業
1988（昭和63）年 広島大学第二内科学教室入局
北九州総合病院、呉医師会病院 勤務
1994（平成6）年 下山内科クリニック 開業
1997（平成9）年 医療法人好縁会 下山記念クリニック 理事長 就任

【資格・所属学会】
・日本内科学会 認定医
・日本プライマリ・ケア連合学会 プライマリ・ケア認定医
・日本アレルギー学会 専門医
・日本認知症予防学会 専門医
・日本糖尿病協会 療養指導医

理事長として、そして一人の臨床医として、幅広い内科診療に取り組みながら「安心して任せられるかかりつけ医」を目指しています。
健康や暮らしに関するご不安・ご相談がありましたら、どうぞお気軽にご来院ください。