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下山記念クリニックの粟屋です。
今回は、鉄欠乏性貧血についてお話します。 |
私たちの血液の中には、
という3種類の細胞が存在します。

そのうち赤血球が減ったり、赤血球の主要な成分であるヘモグロビンが減少して、全身に酸素を運ぶ力が低下した状態を「貧血」と呼んでいます。
貧血の原因は多岐にわたりますが、そのなかでも最も多いのが今回ご紹介する「鉄欠乏性貧血」です。
鉄はヘモグロビン(赤血球の主成分)を作るための大切な材料です。
何らかの原因で身体の中の鉄が不足すると、健康な赤血球を十分に作ることができなくなります。その結果、身体全体が酸素不足の状態に陥り、だるさ、息切れ、動悸といった症状が出現します。
これが鉄欠乏性貧血の正体です。

貧血かどうか、体内の鉄が足りているかどうかは、通常の血液検査で容易に診断ができます。
鉄欠乏による貧血が判明した場合、治療も単純明快で、不足している鉄をしっかりと補充(内服または注射)すれば、多くの場合スムーズに改善していきます。
これだけを聞くと簡単な病気に思われがちですが、実はここからが重要です。
鉄の補充以上に大切なのが、「なぜ鉄が足りなくなったか」という理由を探ることです。
原因には大きく分けて2つのパターンがあります。
特に注意が必要なのは後者の「慢性的な出血」です。どこから、どういう理由で出血が起きているのかを突き止めなければ、根本的な解決とはなりません。
若い女性の場合、慢性的な出血のほとんどは月経によるものです。
「月経は病気じゃないから大丈夫」と思われるかもしれませんが、子宮筋腫による過多月経などが隠れていることもあり、婦人科の治療が必要になるケースもあります。
一方で、月経がないのに鉄欠乏性貧血になった方は、かなり注意が必要です。
本来、出血してはいけない場所から出血している可能性が高いからです。
胃や大腸などの消化管から慢性的に出血している可能性もあるため、胃カメラや大腸カメラなどの詳しい検査を要します。
その結果、がんなどの重大な病気が見つかることも珍しくありません。
鉄欠乏性貧血は、鉄を補充して貧血が治まれば終わり、という病気ではありません。
「どうして鉄が欠乏してしまったのか」までしっかり調べなければ、背後にある本当に治療すべき病気を見過ごすことになってしまいます。
貧血の症状があったり、健康診断で貧血を指摘されたりした場合は、決して放置せず、ぜひお気軽にご相談ください。

だるさ、息切れ、動悸、めまい、立ちくらみなどが代表的です。 症状が軽い場合は気づかないこともあり、健康診断で初めて指摘されることもあります。
鉄剤の内服や注射により改善することが多いですが、 なぜ鉄が不足したのか原因を調べることがとても重要です。 原因を放置すると再発することがあります。
年齢や症状によって異なりますが、 閉経後の女性や男性では消化管からの出血が原因のこともあるため、 胃カメラや大腸カメラなどの検査を検討することがあります。
自己判断での服用はおすすめできません。 貧血の原因によっては別の治療が必要なこともあるため、 まずは医療機関での検査を受けましょう。
はい、症状がなくても一度受診をおすすめします。 貧血は身体からの重要なサインであり、 重大な病気が隠れていることもあります。
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