金属アレルギーとパッチテスト
ネックレスやピアス、腕時計、歯の詰め物などを身につけた際に、肌が赤くなる・かゆくなる・湿疹が出ることはありませんか?
その症状は「金属アレルギー」による反応の可能性があります。
金属アレルギーは、金属が汗や唾液で溶けて皮膚に触れることで、体がそれを「異物」と認識し炎症を起こすことで発症します。
一度アレルギーが成立すると、同じ金属に触れるたびに症状が出やすくなります。
パッチテストとは
金属アレルギーの原因となる金属を特定する検査です。
溶かした金属成分を小さなシール(パッチ)に含ませ、背中や腕に48時間貼付します。
検査の流れ
- 1.初日(月):複数の金属パッチを貼ります。
- 2.2日後(水):シールを剥がして反応を確認します。
- 3.3〜7日後:遅れて出る反応を再チェックします。
赤み・腫れ・かゆみが出た金属が、アレルギー原因と判断されます。
金属アレルギーの代表的な原因金属
| 金属名 | 主な使用例 | 特徴 |
|---|---|---|
| ニッケル(Ni) | アクセサリー、ボタン、時計 | 最も多い原因。汗で溶けやすく反応しやすい |
| コバルト(Co) | 歯科金属、工具 | ニッケルと併発しやすい |
| クロム(Cr) | 皮革製品、工具、メッキ | 日用品でも反応しやすい |
| 金(Au) | ピアス、歯科クラウン | 高級金属でもアレルギーを起こすことがある |
| パラジウム(Pd) | 歯科合金 | 歯科金属での反応が多い |
検査を受けるメリット
- ・どの金属で反応が起きるか明確にできる
- ・歯科治療や手術で安全な素材を選びやすい
- ・アクセサリーや化粧品選びの指針になる
検査時の注意点
- ・パッチが剥がれないよう汗や入浴を避けましょう
- ・強いかゆみや痛みがある場合は早めに医師へ相談しましょう
- ・一部の薬は結果に影響するため、医師の指示に従いましょう
まとめ
金属アレルギーは、原因を特定し正しく対応すればコントロールできる病気です。
「どの金属に反応しているのか」を知ることが、快適で安心な生活の第一歩になります。
気になる症状がある方は、お気軽にご相談ください。
よくある質問(FAQ)
パッチテストは痛いですか?
シールを貼るだけの検査なので痛みはありません。
検査中に入浴できますか?
パッチが濡れると結果に影響が出るため、入浴は控えてください。
金属アレルギーは治りますか?
完全に治すことは難しいですが、原因金属を避けることで症状は十分にコントロールできます。
どの金属に反応しやすいですか?
最も多いのはニッケルです。
ニッケルは、酸にとても弱い性質も持っているため、汗で溶けやすいです。
他にもコバルト、クロム、金、パラジウムなどが代表的です。
参考:
