内科外来で最も多い主訴のひとつが「咳」です。特に咳が長引く場合には、まず胸部レントゲン検査で肺に異常がないかを確認することが大切です。
レントゲンに異常がない場合、「感染後咳嗽(かんせんごがいそう)」「アトピー咳嗽」「咳喘息」などのアレルギー関連疾患が疑われます。これらは一見軽症に見えても、放置すると慢性化しやすく注意が必要です。
一方、レントゲンで異常が認められる場合には、「肺炎」「結核」「肺がん」「間質性肺炎」「肺気腫」などの重大な疾患が隠れている可能性があります。早期診断・早期治療が重要です。
また、呼吸器疾患以外でも、「心不全」「胃食道逆流症」「副鼻腔炎」「アレルギー性鼻炎による後鼻漏」「薬剤性咳嗽」「心因性咳嗽」などが原因となることがあります。
原因を正確に見極め、最適な治療を行うためには、呼吸器やアレルギーの専門医の診察をおすすめします。
「タバコを吸っているから咳が出る」と放置せず、検査を受けましょう。肺がんやCOPD(慢性閉塞性肺疾患)、間質性肺炎などが隠れている場合もあります。
通常の風邪で短期間の服用は問題ありませんが、長期間または頻回に服用している場合は原因疾患を特定する必要があります。適切な治療で咳止めに頼らない生活を目指しましょう。
非専門医では「風邪」「気管支炎」と診断されやすく、対症療法に留まることがあります。専門医による診断・治療が早期改善につながります。
「咳=咳喘息」と安易に診断されるケースもあります。治療で改善しない場合は、診断の見直しや検査が必要です。
一般的に風邪は2週間程度で治癒します。3週間以上続く、または頻回に繰り返す場合は、別の疾患が潜んでいる可能性があります。早めの受診をおすすめします。
肺炎・肺結核・COPD・肺がんなどの重大な疾患がないかを画像で確認します。聴診や血液検査だけではわからない情報が得られ、咳の原因を正確に特定し、適切な治療につなげます。
気管支の通りや肺活量を測定し、気管支喘息やCOPDなどを診断します。
アレルギーによる気管支の炎症(気道の火事)の程度を測定し、喘息などの診断に役立ちます。
アレルギーや感染症の有無を確認します。
百日咳抗原検査、マイコプラズマ抗原検査などを必要に応じて実施します。
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