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医療法人好縁会 理事長医 下山直登
下山記念クリニックの 下山 です。
今回は、咳喘息についてお話します。

季節の変わり目になると、なかなか咳が止まらず長引いてしまう──そんな経験はありませんか?
それは、風邪ではなく「咳喘息(せきぜんそく)」かもしれません。

咳喘息は、その名のとおり「咳だけが続く喘息」の一種です。ゼーゼー・ヒューヒューといった喘鳴はなく、乾いた咳が数週間から数か月続くのが特徴です。
特に秋から冬、そして春先は発症・再発が多くなる季節。

今回は、その理由と予防のポイントをわかりやすくご紹介します。

 

🍁 秋〜冬は“冷たい空気”と“かぜ”に注意

咳喘息がもっとも多いのは、10月〜2月の秋冬シーズンです。
気温と湿度が下がると、冷たい空気が気道を刺激しやすくなり、過敏になった気道が咳を引き起こします。また、この時期はかぜウイルスが流行する季節でもあり、かぜをきっかけに咳喘息へ移行するケースも少なくありません。

この季節の予防ポイントは次の通りです:

 

🌸 春は“花粉・黄砂”が刺激に

春先の3〜4月頃も注意が必要です。スギやヒノキの花粉、黄砂、PM2.5といった環境中の微粒子が気道を刺激し、咳を誘発するからです。特に花粉症を持っている方は、咳喘息を併発しやすくなります。

この季節の対策は以下のようなものがあります:

 

☀️ 夏は油断大敵、冷房にも注意

夏は咳喘息が少ない季節ですが、「冷房の冷風や乾燥」が気道を刺激し、再発を引き起こすことがあります。
風が直接体に当たらないように工夫し、湿度管理にも気を配りましょう。

 

💉 インフルエンザ予防接種も咳喘息予防の一環

秋冬シーズンに忘れてはいけないのが、インフルエンザワクチンの接種です。
インフルエンザにかかると強い咳が続くだけでなく、気道の炎症が長引いて咳喘息が発症・再燃しやすくなることが知られています。喘息既往のある方や呼吸器が弱い方は、特に重症化や喘息発作の引き金になるリスクもあります。

毎年の予防接種によって、

ことが期待できます。咳喘息対策の一つとして、毎年の接種を習慣にすることが大切です。

 

🩺 通年で意識したい生活習慣

咳喘息を防ぐためには、季節を問わず次の点も心がけると安心です:

 

📌 まとめ:「咳が長引く」ときは早めの受診を

季節の変わり目は、咳喘息が再燃しやすい時期です。
「風邪の後に咳だけが長引く」「夜や朝方に咳が出やすい」といった症状があれば、自己判断せず早めに受診しましょう。
早期に治療を始めることで、本格的な喘息への進行を防ぐことができる場合もあります。

 

📍 季節と上手に付き合いながら、咳喘息から気道を守りましょう。

咳・咳喘息のご相談・ご予約はこちら

このコラムを書いたのは…

医療法人好縁会 理事長医 下山直登

下山 直登 医師(理事長 / 内科全般・呼吸器・アレルギー科)

【主な経歴】
1986(昭和61)年 広島大学医学部医学科卒業
1988(昭和63)年 広島大学第二内科学教室入局
北九州総合病院、呉医師会病院 勤務
1994(平成6)年 下山内科クリニック 開業
1997(平成9)年 医療法人好縁会 下山記念クリニック 理事長 就任

【資格・所属学会】
・日本内科学会 認定医
・日本プライマリ・ケア連合学会 プライマリ・ケア認定医
・日本アレルギー学会 専門医
・日本認知症予防学会 専門医
・日本糖尿病協会 療養指導医

理事長として、そして一人の臨床医として、幅広い内科診療に取り組みながら「安心して任せられるかかりつけ医」を目指しています。
健康や暮らしに関するご不安・ご相談がありましたら、どうぞお気軽にご来院ください。

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(下山記念クリニック内 地域連携室)

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