疲れやだるさ、むくみ、寒がり、体重増加などは、甲状腺機能低下症のサインかもしれません。 一方、動悸や発汗、手の震え、体重減少などは、甲状腺機能亢進症でみられることがあります。 橋本病やバセドウ病などの甲状腺疾患について、主な症状や受診の目安、検査内容をご紹介します。
甲状腺は、首の前側にある喉仏のすぐ下に位置しています。
蝶が羽を広げたような形で気管を包み込むようにあり、 縦約4cm、厚さ約1cm、重さ約15gの小さな臓器です。
正常な甲状腺は柔らかいため、外から手で触っても分かりにくいですが、 腫れやしこりが生じると触れて分かることがあります。
甲状腺は、食べ物に含まれるヨウ素を材料にして 「甲状腺ホルモン」を作り、血液中へ分泌しています。
甲状腺ホルモンには、身体の発育を促進し、 全身の細胞の新陳代謝を活発にする働きがあります。 私たちが元気に生活するために欠かせないホルモンですが、 分泌量が多すぎても少なすぎても、身体にさまざまな不調が現れます。
甲状腺の働きが強すぎると、新陳代謝が過剰に促進されて身体が消耗しやすくなります。 反対に、甲状腺の働きが弱くなると新陳代謝が低下し、 身体の機能も低下気味になります。
甲状腺疾患では、甲状腺ホルモンの分泌量が少なくなる 「甲状腺機能低下症」と、分泌量が多くなる 「甲状腺機能亢進症」がみられます。
甲状腺機能低下症
甲状腺機能低下症の主な原因の一つが、 橋本病(慢性甲状腺炎)です。
甲状腺の腫れ、疲れやだるさ、むくみ、体重増加、 寒がり、便秘、眠気、眉毛が薄くなる、皮膚の乾燥などの症状が 現れることがあります。 血液検査では、コレステロール値が高くなることもあります。
ただし、橋本病と診断されても甲状腺ホルモンの値が正常で、 目立った症状が現れない場合もあります。
甲状腺機能亢進症
甲状腺機能亢進症の主な原因の一つが、 バセドウ病です。
甲状腺や目の周囲の腫れ、動悸、脈が速くなる、 手足の震え、汗を多くかく、暑がり、食欲があるのに体重が減る、 イライラする、眠れない、下痢などの症状が現れることがあります。
次のような症状が複数当てはまる場合や、 症状が続いている場合は、内科または内分泌内科へご相談ください。
健康診断や人間ドックで甲状腺の異常を指摘された方へ
自覚症状がなくても、健康診断や人間ドックで 甲状腺疾患の疑いを指摘された場合は、早めの受診をおすすめします。
甲状腺ホルモンの異常が疑われる場合は、 血液検査や超音波検査などを行います。
TSH、FT3、FT4などを測定し、 甲状腺ホルモンの分泌状態を確認します。 必要に応じて、橋本病やバセドウ病に関連する自己抗体も調べます。
超音波を使って、甲状腺の大きさや腫れ、 しこりの有無、内部の状態、血流などを確認します。
甲状腺にしこりや腫瘍が疑われる場合は、 超音波検査の結果に応じて、細い針を刺して細胞を採取し、 詳しく調べる検査が必要になることがあります。
疲れやだるさ、むくみ、寒がり、体重増加、便秘、 皮膚の乾燥などの症状が続く場合は、 甲状腺機能低下症の可能性があります。 症状が複数当てはまる場合や、日常生活に支障がある場合は、 内科または内分泌内科へご相談ください。
橋本病と診断されても、甲状腺ホルモンの値が正常で、 目立った症状がない場合もあります。 一方で、経過とともに甲状腺機能が低下することもあるため、 医師の指示に応じて定期的に血液検査を受けることが大切です。
動悸、発汗、手足の震え、暑がり、イライラする、 食欲があるのに体重が減る、眠れない、下痢などの症状が 現れることがあります。 甲状腺や目の周囲が腫れる場合もあるため、 気になる症状が続くときは早めに受診しましょう。
主に血液検査でTSH、FT3、FT4などの甲状腺機能や、 甲状腺に関連する自己抗体を調べます。 必要に応じて超音波検査を行い、 甲状腺の大きさや腫れ、しこり、血流などを確認します。
甲状腺の腫れや、疲れ、むくみ、動悸、手足の震え、 体重の増減などが気になる場合は、 内科または内分泌内科を受診してください。 健康診断で甲状腺の異常を指摘された場合も、 症状の有無にかかわらずご相談ください。
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