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沈黙の臓器「膵臓(すい臓)」がんを知る ~早期発見の難しさと、統計から見える現実~

更新日:2025年9月7日 / 投稿日:2025年9月1日
岩本卓也院長|下山記念クリニック(東広島市)
下山記念クリニックの 岩本 です。
今回は、【膵臓(すい臓)】についてお話します。

 

 膵臓(すい臓)は、胃の裏側に位置する小さな臓器ですが、食べ物の消化を助ける酵素や、血糖値を調整するインスリンなどのホルモンを分泌する、私たちの健康に欠かせない存在です。

しかしこの膵臓、病気になっても初期症状がほとんど現れないため、「沈黙の臓器」と呼ばれています。特に膵臓がんは、発見が遅れやすく、進行した段階で見つかることが多いのが現状です。

膵臓がんの最新統計(日本)

国立がん研究センターの統計によると、

  • • 2021年の膵臓がん罹患数:45,819人(男性22,950人、女性22,869人)
  • • 2023年の膵臓がん死亡数:40,175人(男性19,859人、女性20,316人)
  • • 5年相対生存率(2009〜2011年診断例):わずか8.5%(男性8.9%、女性8.1%)

引用:がん種別統計情報

この数字からも分かるように、膵臓がんは罹患数に対して死亡数が非常に多く、治療の難しさが浮き彫りになっています。

また、日本対がん協会の統計では、膵臓がんは男女ともに死亡数の上位に位置しており、男性では肺・大腸・胃に次いで4位、女性では大腸・肺に次いで3位となっています。

🔍なぜ早期発見が難しいのか?

膵臓がんは、膵臓の奥深くにできるため、一般的な健康診断では見つけにくく、症状が出る頃にはすでに進行していることが多いのです。

また、膵臓がんのリスク因子としては以下が挙げられます:

  • • 家族に膵臓がんの既往がある
  • • 糖尿病の悪化
  • • 慢性膵炎・膵のう胞の既往
  • • 喫煙・多量飲酒の習慣

🛡️膵臓ドックのすすめ

膵臓がんの早期発見には、専門的な検査の組み合わせが有効です。

当院では、腹部エコー、血液検査、MRIなどを組み合わせ、膵臓の状態を丁寧に評価しています。

「症状はないけれど不安」
「家族歴がある」
「健診では膵臓まで見てもらえなかった」

そんな方は、ぜひ一度【膵臓(すい臓)ドック】をご検討ください。

膵臓がんは、静かに進行するからこそ、静かに守る準備が必要です。

未来の健康のために、今できる一歩を踏み出してみませんか?

📞 ご予約・お問い合わせはお電話にてお気軽にどうぞ。

 082⁻424-1121

 

本記事の内容は以下の統計データを参考にしています。
国立がん研究センター「膵臓がん統計」
日本対がん協会「がんの部位別統計」

このコラムを書いたのは…

岩本卓也院長|下山記念クリニック(東広島市)

岩本 卓也 医師(消化器内科/肝臓内科) 

【主な経歴】
2004年 山口大学医学部卒業
山口県総合医療センター、山口大学附属病院、小郡第一総合病院、尾中病院などで消化器内科を中心に研鑽を積む
2025年より下山記念クリニック勤務

【資格・所属学会】
・日本内科学会認定内科医
・日本肝臓学会専門医
・日本消化器内視鏡学会専門医
・日本消化器病学会専門医
・日本門脈圧亢進症学会技術認定医

肝臓病、消化器疾患に関する専門的な知識と経験をもとに、患者様一人ひとりに寄り添った診療を心がけています。
ご不安・ご相談がありましたら、お気軽にご来院ください。

 

 

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